ケヤキの種 |
「種付けた 枯れ葉部作り たね蒔きを 他の葉たちは 黄葉楽しむ」
ケヤキの種です、今年の新枝の最先端付近に咲いた雌花の跡に付いていて・他の枝の葉はまだ濃い緑色ですが、この部位の葉を枯らして散布体を形成するので・この時期は他の枝にもある同じ枯葉部とともに目立つ存在になっています。今年は総じてケヤキの実の出来が悪くて不作の年だったようで、樹の周辺の枯葉の集団を探して・種の付いた散布体の数は少なく感じられます。小さな握り拳のような形状で・雌しべの花柱が角のように残っており、表面は平滑面ではなくて小さな凹凸や稜が見られ、一辺が3㎜の立方体に入るくらいで・大きな樹に似合わない小さな種です。種を育てた枝の葉を枯らして散布を託し、他の枝の葉には秋色への変化を楽しませる、という確かな技術力には感心させられます。