ウツギの「たね」 |
「椀状の 精緻な作りの 実の中に 工夫を込めた 「たね」風を待つ」
ウツギの「たね」を紹介します、現状のウツギの樹は焦げ茶色の細枝に昨年の実の殻が残っているものも見られます(写真上)。実の大きさは直径5㎜ほどの椀形で・花柱の一部が最後まで残っており、殻の内外表面は星状毛で覆われています(写真中)。枝先の実の殻にビニール袋を被せて枝を揺すると、殻の中から小さな「たね」が飛び出してきます、50~130個入っているそうです(日本植物種子図鑑)。「たね」は肉眼では茶褐色のただ小さいだけのものとしか判りませんが、写真につけた目盛りから長さ2㎜弱・幅0.5㎜・厚さ0.5㎜ほどの扁平なもので、表面には長さ方向に線条突起が並び・中央の種子部両側に半透明の翼を付け、飛ぶために工夫した繊細な技術が見られます(写真下)。