センダンの「たね」とムクドリ |
「運び屋が 品定めして 啄んで 樹の思い通り 散布されてる」
センダンの実です、枝のあちこちにある大きな塊の円錐果序に満載されて黄色く・柔らかくなった実を目指してムクドリが沢山集まり騒々しく啄ばみ(写真上)、今ではもう残りが少なくなってきました。実の大きさは直径12mmほどの偏球形で・秋の初めにははち切れんばかりに膨らんでいたのが、今は表面に少し皺が出て・中の核果の小さな突起が目立つものもあります。小枝に掴まって・伸び上がったり・横や下方へ体を捩ったり・色んな姿勢をして嘴で咥えた実を、姿勢を元へ直してから嘴を上へ持ち上げては口中へ流し込んでいる姿は見飽きないものです。樹の下には落果した実に混じって鳥たちの体内を通って落とされた「たね」もあり(写真下)、こちらの方が芽生えの確率が高いとされています。