モミジバフウの実 |
「紅ら顔 楽しむ時期は 短くて 種の保存こそ 工夫のしどころ」
モミジバフウの実は朔果が多数集まって直径3.5㎝ほどの集合果を作り、1個の実には柱頭が鋭い刺状になって多数残っています。例年、千葉では10月中旬までは果皮は緑色を呈し、気温が下がる10月下旬になると一部の枝の果皮を枯れさせて・柱頭の根元を開き中から「たね」が飛び出すように工夫しています(写真上)。そして残りの枝では葉が紅葉すると同時に、果皮も紅みを増してきますが(写真下)、その期間は短くて・すぐに果皮が枯れて柱頭の根元を開いて「たね」散布の体制に入ります。この現象はケヤキの樹にもあり・秋になると一部の枝で枯れた散布体が形成されて、「たね」を散布する行動が生じ・その後に黄葉が始まります。